泌尿器科

 泌尿器科は、尿路(腎臓、尿管、膀胱)と、男性生殖器の疾患を扱います。 健康診断で尿の異常を指摘された/血尿が出る/排尿痛がある/尿が出にくい/尿が近い/尿もれがある/男性生殖器に異常がある/結婚したが子供に恵まれない/性生活がうまくいかない/性病にかかったかもしれない/等々でお困りの方は当科の受診をお勧めします。

2012年7月29日付読売新聞に泌尿器科日比医師の手術件数が掲載(拡大)

診療体制

 協立総合病院は、名古屋市熱田区で唯一の泌尿器科専門医が常勤する総合病院です。常勤医師2名、非常勤医師2名が日本泌尿器科学会の専門医です。さらに、愛知医科大学との連携の下、最新の医療を提供すべく努力しています。

泌尿器科の取り組み

 現在の高齢化社会により,泌尿器科の重要性が増しています。我々はそれに伴った排尿障害などの一般泌尿器疾患をはじめ,各種泌尿器癌や結石治療に対して力を入れて取り組んでいます。排尿障害を訴える疾患として高齢化を反映して前立腺肥大症があげられますが、膀胱の収縮力低下による神経因性膀胱も多く、薬剤治療に加えて自己導尿などの対応も必要です。前立腺肥大症の場合薬剤治療で効果が不十分な場合、内視鏡による前立腺切除術(4日前後の入院)も選択します。

 また前立腺がんの発見にも努めており、平成22年度から平成24年度の3年間に前立腺針生検を施行した379例のうち、184例、48.5%に悪性のがんが発見されました。治療は薬剤を中心とした保存的治療が主であり、限局がんには前立腺全摘除術あるいは放射線照射(他院に紹介)を行っています。

主な対象疾患

泌尿器科対象臓器の周囲解剖図
  • 排尿障害(過活動膀胱,夜間頻尿,神経因性膀胱,排尿困難,排尿時痛,尿失禁,夜尿症など)
  • 尿異常(血尿,尿混濁など),精液異常(血精液症など)
  • 腎疾患(腎腫瘍,腎結石,腎のう胞,腎盂腎炎,水腎症,腎後性腎不全,腎外傷など)
  • 尿管疾患(腎盂・尿管腫瘍,尿管結石,尿管狭窄など)
  • 膀胱疾患(膀胱腫瘍,膀胱結石,間質性膀胱炎,膀胱炎など)
  • 前立腺疾患(前立腺肥大症,前立腺癌,前立腺炎)
  • 精巣疾患(精巣腫瘍,精巣捻転,精巣炎,精巣上体炎,精索静脈瘤,陰嚢外傷など)
  • 性感染症(淋菌・クラミジア尿道炎など)
  • 外陰部疾患(包茎,陰茎・尿道口異常,外傷など)
  • 男性不妊症
  • 勃起障害・持続勃起症など

診療・治療実績

診療実績(平成24年度)

  • 外来患者数(1日平均) 53.0人

治療実績(手術)

2010年2011年2012年
TUR-Bt(経尿道的膀胱腫瘍切除術)354149
TUR-P(経尿道的前立腺切除術)569
TUL(経尿道的結石破砕術)8127
PNL(経皮的腎砕石術)012
根治的腎摘除術433
腎尿管摘除術/膀胱部分切除術245
膀胱全摘除術/尿路変向術135
前立腺全摘除術761
精索静脈瘤根治術(顕微鏡下リンパ管温存)496
顕微鏡下精路再建術531
MESA/TESE(顕微鏡下精巣上体/精巣精子採取術)393836
その他182225
計(上記以外含め)128148149

医師紹介

副院長  日比 初紀(ひび・はつき)昭和59年卒
男性不妊の診断と治療、マイクロサージェリー、男性性機能障害、男性更年期障害
日本泌尿器科学会専門医及び指導医
日本生殖医療指導医
●日本泌尿器科学会(評議員)
●日本生殖医学会
●日本アンドロロジー学会
●日本性機能学会
部長  大堀 賢(おおほり・ただし)平成7年卒
泌尿器科疾患全般
日本泌尿器科学会専門医及び指導医
●日本泌尿器科学会(評議員)

協立総合病院泌尿器科業績集(2002年〜2013年)

1.学会発表

1)国内学会

*日本泌尿器科学会総会
第91回 徳島、2003年4月2日〜5日『脊髄損傷例に対するMESA/TESEの成績』
第94回 福岡、2006年4月12日〜15日『抗癌剤治療による非閉塞性無精子症に対するTESEの成績』
第96回 横浜、2008年4月25日〜27日『当院男性不妊外来における外来診療の対応-その特殊性を理解して-』
第97回、岡山、2009年4月16日〜18日『最近1年間に当院男性不妊外来を受診した独身症例の検討』
第98回、盛岡、2010年4月27日〜30日『当院における不妊外来の対応』
第99回 名古屋、2011年4月21日〜24日『臨床的に非閉塞性無精子症と思われる症例に対するMESAの経験』
第100回 横浜、2012年4月15日〜17日『閉塞性無精子症に対する顕微鏡下精路再建術』
第101回 札幌、2013年4月25日〜28日『非閉塞性無精子症に対するhCG/rh-FSH療法の経験』
第102回 神戸、2014年4月24日〜27日『第2子不妊症例の検討』
*日本泌尿器科学会中部総会
第56回名古屋、2006年10月25日〜27日『TURis (TUR in saline) の使用経験』
*日本不妊学会
第49回 旭川、2004年9月1日〜3日『非閉塞性無精子症に対する精子採取術』
*日本生殖医学会
第51回 大阪、2006年11月9日〜10日『MESA;顕微鏡下精路再建術との比較』
第52回 秋田、2007年10月25日〜26日『非モザイク型クラインフェルター症候群に対する精巣内精子採取術の検討』
第53回 神戸、2008年10月23日〜24日『精巣上体精子採取術(MESA)』
第55回 徳島、2010年11月11日〜12日『閉塞性無精子症;精路再建術と精子採取術』
第56回 横浜、2011年12月8日〜9日『非閉塞性無精子症に対するMicro-TESE;昨年の成績』
第57回 長崎、2012年11月8日〜9日『NOA患者においてBMIは精子の採取率に影響を与えるか?』
第58回 神戸、2013年11月14日〜16日『精子採取術の既往のある閉塞性無精子症に対する顕微鏡下精路再建術の成績』
*日本不妊学会中部支部学術集会
平成14年度 名古屋 2002年6月8日『Triangulation techniqueによる精巣上体精管吻合術の経験』
平成15年度 松本 2003年6月7日『非閉塞性無精子症に対する精子採取術の成績』
平成16年度 名古屋 2004年5月15日『顕微鏡下リンパ管温存精索静脈瘤高位結紮術』
*日本生殖医学会中部支部学術集会
平成18年度 名古屋 6月10日『当院における顕微鏡下精路再建術とMESA;その問題点』
平成19年度 津市 6月23日『脊髄損傷症例に対する精管内精子採取術』
平成20年度 名古屋 6月7日『精巣上体閉塞に対する顕微鏡下精巣上体精管吻合術の成績』
平成21年度 名古屋 5月23日『顕微鏡下精路再建術;昨年の成績』
平成22年度 長久手 7月17日『精子採取術の既往のある症例に対する顕微鏡下精路再建術の経験』
平成23年度 岐阜 6月18日『対側精巣上体精管吻合術をおこなった片側先天性精管欠損症の一例』
*中部日本生殖医学会学術集会
第35回 名古屋 2013年6月29日『当院における過去2年間の精索静脈瘤手術の成績』
*日本受精着床学会
第26回 博多 2008年8月28日〜29日『臨床的に非閉塞性無精子症と思われる症例に対するMESAの経験』
第27回 京都 2009年8月6日〜7日『閉塞性無精子症;精路再建術は選択されているか?』
第29回 東京 2011年9月9日〜10日『閉塞性無精子症に対する精路再建術とMESA;昨年の当院での成績』
第31回 別府 2013年8月8日〜9日『MESA;過去2年間の成績』
*日本アンドロロジー学会
第30回 東京、2011年7月22日〜23日『糖尿病治療薬による造精機能障害の1例』
第32回 大阪 2013年7月26日〜27日『高度乏精子・精子無力症に対する精子採取術の成績』
*日本Men's Health医学会
第13回 軽井沢 2013年11月7日〜9日『NOA患者におけるBMIからみたテストステロンと精子回収の可能性』
*日本生殖外科学会
第27回 東京 2004年8月4日『精管切断術後10年以上経過した症例に対する顕微鏡下精管精管吻合術の経験』
*泌尿器科漢方研究会学術集会
第25回 横浜 2008年4月25日『BCG膀胱内注入による膀胱刺激症状に対する竜胆瀉肝湯と温清飲の効果』
第26回 岡山 2009年4月16日『柴苓湯とJJステントで長期経過観察している後腹膜線維症の1例』
*日本性機能学会学術総会
第20回 東京 2009年9月17日〜19日『中枢型肺胞低換気症候群の治療目的でプロゲステロン製剤を長期投与されている若年男性の一例』
第21回 名古屋 2010年8月27日〜29日『当院の不妊外来における射精障害』
*日本性機能学会東部総会
第19回 長野 2009年2月21日『勃起障害による男性不妊症の経過観察中射精障害・体重減少を契機に診断された糖尿病の一例』
*日本性機能学会西部総会
第22回 鹿児島 2012年1月7日『射精障害に対する精管内精子採取術(ReVSA)の経験』
*関東アンドロロジーカンファレンス
第8回 東京 2009年9月5日『閉塞性無精子症;精路再建術は選択されているか?』
第10回 東京 2010年9月11日『特異な経過をたどっている糖尿病による逆行性射精の1例』
第11回 東京 2011年3月5日『h-CG/r-FSHを投与している非閉塞性無精子症の1例』
第14回 東京 2012年9月29日『DPP-4阻害薬は精路閉塞に働く可能性がある』
第16回 東京 2012年9月28日『当院不妊外来における他院へのDI(Donor insemination)紹介の現状』

2)国際学会

*欧州泌尿器科学会議(EAU)
第18回 Madrid 2003年3月12日〜15日 TESE-ICSI results of patients presenting with testes volume less than 10 ml and FSH level greater than 20 mIU/ml.
第23回 Milan 2008年3月26日〜29日 MD-TESE does not improve sperm retrieval rate but contributes to favorable pregnancy rate in NOA patients.
*欧州生殖医学会議(ESHRE)
2012 Istanbul 2012年7月1日〜4日 Micro-TESE dose not improve sperm retrieval or pregnancy rate in non-obstructive azoospermic (NOA) patients.
*世界泌尿器科学会議(SIU)
第27回 Honolulu 2004年10月3日〜7日 A survey of semen quality in indoor pesticide sprayers.
第28回 Cape-town 2006年11月12日〜16日 Long-term results of endoureterotomy employing a holmium laser.
第29回 Paris 2007年9月3日〜6日 Clinical experience with a novel transurethral resection protocol: TUR in saline (TURis)
*World Congress on In Vitro Fertilization
第14回 Montreal 2007年9月15日〜19日 Analysis of surgical sperm retrieval outcomes: MESA continues to play a role in the modern ART era.
第16回 Tokyo 2011年9月11日〜13日 The impact of body mass index on sperm recovery and serum reproductive hormone levels in an infertility setting-An analysis of 445 azoospermic cases–
*The Congress of the Asia Pacific Initiative on Reproduction
第3回 Pattaya Beach 2010年4月9日〜11日 Successful epididymal sperm retrieval in the patient clinically diagnosed with non-obstructive azoospermia.
*The World Congress on Controversies in Urology (CURy)
第4回 Paris 2011年1月27日〜30日 The impact of body mass index on sperm recovery and serum reproductive hormone levels in non-obstructive azoospermia.
*The international spinal cord society (ISCOS)
2012 London 2012年9月3日〜5日 Retrograde vasal sperm aspiration (ReVSA) in patients with anejaculation due to spinal cord injury.
*Asia-Pacific society for sexual medicine (APSSM)
2013 Kanazawa 2013年5月31日〜6月2日 Patients with anejaculation treated with human chorionic gonadotropin.

2.学術講演

●第19回東三河泌尿器科談話会 2003年3月1日 ホテルアソシア豊橋『男性不妊症の診断と治療』
●第7回岐阜大学GUYS 2003年3月29日 岐阜会館『男性不妊症の診断と治療について』
●名古屋市熱田区医師会勉強会 2007年6月9日『高齢者の排尿障害について』
●知多半島泌尿器科セミナー 2007年7月28日『男性不妊症の最近の知見』

3.著書

本:
1.新図説泌尿器科学講座4;内分泌疾患・性器脳障害 メジカルビュー社 1999年「診断各論(精子輸送路の異常 免疫の異常)」
2.最新臨床検査項目辞典 医歯薬出版 2008年「精液一般検査」
雑誌:
1. Hibi H, Kato K, Mitsui K, Taki T, Yamada Y, Honda N, and Fukatsu H.
Retrograde ureteroscopic endopyelotomy using the holmium:YAG laser.
Int J Urol 9: 77-81, 2002.
2. Hibi H, Kato K, Mitsui K, Taki T, Yamada Y, Honda N, and Fukatsu H.
Testicular sperm extraction using microdissection for nonobstructive azoospermia.
Reprod Med Biol 1: 31-34, 2002.
3. Hibi H, Kato K, Mitsui K, Taki T, Yamada Y, Honda N, Fukatsu H, and Yamamoto M.
Treatment of oligoasthenozoospermia with tranilast, a mast cell blocker, after long-term administration.
Arch Androl 48: 451-459, 2002.
4. Hibi H, Yamada Y, Nonomura H, Hatano Y, Mitsui K, Taki T, Honda N, Fukatsu H.
Percutaneous ureteral incision with a small-caliber flexible ureteroscope.
JSLS 7: 107-110, 2003.
5. Hibi H, Ohori T, Otani T, Ito Y, Asada Y.
Surgical sperm retrieval for male infertility due to spinal cord injury. J Aichi Med Univ Assoc 31;99-104, 2003.
6. Hibi H, Ohori T, Amano T, Yamada Y, Honda H, Fukatsu H, Asada Y.
Clinical experience of vasoepididymostomy using a triangulation technique. Reprod Med Biol 2;101-104, 2003.
7. Hibi H, Ohori T, Taki T, Yamada Y, Honda N, Asada Y.
Microsurgical varicocelectomy: High ligation with preservation of the lymphatic vessels.
J Aichi Med Univ Assoc 32: 111-115, 2004.
8. Kamijima M, Hibi H, Gotoh M, Taki K, Saito I, Wang H, Itohara S, Yamada T, Ichihara G, Shibata E, Nakajima T, Takeuchi Y.
A survey of semen indices in insecticide sprayers.
J Occup Health. 46:109-18 2004.
9. Hibi H, Ohori T, Yamada Y, Honda N, Asada Y.
Probability of sperm recovery in non-obstructive azoospermic patients presenting with testes volume less than 10ml/ FSH level exceeding 20 mIU/ml.
Arch Androl 51: 225-231, 2005.
10. Hibi H, Ohori T,, Asada Y.
Outcome of microsurgical vasovasostomy in patients with obstructive intervals exceeding ten years. Jpn Soc Reprod Surg 18:42-47, 2005.
11. Lee CH, Kamijima M, Kim H, Shibata E, Ueyama J, Suzuki T, Takagi K, Saito I, Gotoh M, Hibi H, Naito H, Nakajima T,.
8-Hydroxydeoxyguanosine levels in human leukocyte and urine according to exposure to organophosphorus pesticides and paraoxonase 1 genotype.
Int Arch Occup Environ Health 2007;80:217-27. Epub 2006 Aug 17.
12. Hibi H, Ohori T, Yamada Y, Honda N, Hashiba Y, and Asada Y.
Testicular sperm extraction and ICSI in patients with post-chemotherapy non-obstructive azoospermia. Arch Androl 53:63-65, 2007.
13. Hibi H, Ohori T, Taki T, Yamada Y, and Honda N.
Long-term results of endoureterotomy using a holmium laser. Int J Urol 14: 872-874, 2007.
14. 日比初紀
男性不妊症 現代医学 55;227-232、2007.
15. Hibi H, Ohori T, Naruse K, Yamada Y, and Honda N.
Transrectal extended biopsy of the prostate: Does additional biopsy improve the cancer detection rate? J Aichi Med Univ Assoc 35: 105-109, 2007.
16. 日比初紀
特集:男性不妊症に対するマイクロサージェリー
顕微鏡下精巣上体精管吻合術 臨床泌尿器科 62;559-562、2008.
17. Hibi H, Ohori T, Yamada Y, Honda N, Hashiba Y, and Asada Y.
Retrograde vasal sperm aspiration in anejaculatory patients with spinal cord injury. Reprod Med Biol 7: 115-118, 2008.
18. 日比初紀
泌尿器ケアのトラブル対応;前立腺生検後の出血がひどい
泌尿器ケア14;59-61,2009.
19. 日比初紀
泌尿器ケアのトラブル対応;不妊症で受診した男性に精液検査の方法と注意点を説明しなければならない
泌尿器ケア15;53-56,2010.
20. Hibi H, Ohori T, Yamada Y, Honda N, Ito C, Sano M, Hashiba Y, and Asada Y.
Microdissection TESE (MD-TESE) does not improve sperm retrieval rate but contributes to favorable pregnancy rate in non-obstructive azoospermic (NOA) patients. Int J Nephrol Urol 2 (3): 455-461, 2010
21. Hibi H, Ohori T, and Yamada Y.
DPP-IV inhibitor may affect spermatogenesis. Diabetes Res Clin Pr, 93:e74-e75, 2011.