胃がん
胃がんの治療
がんが胃の中にとどまる早期の胃がんに対しては、消化器内科により内視鏡的切除(ESD)で治療します。
リンパ節に転移している可能性のある胃がんに対して、外科で手術を行います。胃がんのできた場所、リンパ節に転移があるかどうかなどによって手術の方法が決まります。
手術の方法
胃の上部にできた進行がんに対しては胃全摘術(胃を全部取ります)を行い、それ以外は幽門側胃切除術(胃の下側約2/3を取ります)を行います。
腹腔鏡手術
当院では2017年より腹腔鏡下幽門側胃切除術を開始、2022年より腹腔鏡下胃全摘術を導入しています。手術適応は、おもに早期がんを対象としています。進行がんであってもご高齢の患者さんに対して、からだのへの負担の少ない縮小手術として行う場合もあります。
なるべく胃を残す手術を
近年、胃の上部から「グレリン」という食欲に関係するホルモンが分泌されることがわかってきました。胃の上部をわずかでも残すことで、胃を全部切除した場合よりも食事摂取が増えて、体重が減りにくくなることがわかっています。
当院では手術中に胃カメラで胃の中を観察することで、なるべく胃を残す手術を行うようにしています。
術後もサポート
胃がんの手術後は食事摂取量が減少するため、体重が減ってしまうことが知られています。
当院では胃がんの手術後には栄養士による栄養指導があります。『どんな食事を摂ったら体重が減りにくいか』を知ってもらうことで、術後の回復をサポートしています。
また、外来で定期的に血液検査を行い、栄養状態のチェックをしています。