医療の「質」向上の取り組み

医療の「質」向上の取り組み

QI(quality indicator)とは

医療の質指標(QI:quality indicator)とは、わたしたちが提供する医療の「質」を数値や数量で表し、客観的に捉えられるようにする指標のことです。

この指標を使って病院の機能や診療・サービスについて分析を行い、各医療現場で様々な業務改善に取り組んでいます。

QIを公表することで医療の透明性の確保に努めるとともに、医療の質の向上により、皆さまが安心で安全な医療を受けられることを目指します。

医療の質指標(QI) 掲載項目

3.平均在院日数

4.転倒・転落発生率

5.転倒・転落による損傷発生率

6.救急車・ホットライン応需率

7.服薬管理指導率

1.外来 患者満足度

外来診療における受付、待ち時間、診察内容、会計やスタッフの対応など全体的に利用しやすかったか、5段階回答の割合を出しています。

分子 5段階回答のそれぞれの数
分母  満足度調査に回答した数

概ね満足をいただいていますが、改善すべきことも見受けられます。
この結果をもとに改善策を検討し、より質の高い外来診療の提供を目指します。

2.入院 患者満足度

入院生活を送る上での説明、設備、食事、診断/治療やスタッフの対応など全体的に満足できるものだったか、5段階回答の割合を出しています。

分子 5段階回答のそれぞれの数
分母 満足度調査に回答した数

概ね満足をいただいていますが、改善すべきことも見受けられます。
この結果をもとに改善策を検討し、入院に関わる質の向上を目指します。

3.平均在院日数

急性期病院として、患者さんに質の高い医療がいかに効率よく提供され、どれだけ患者さんの早期社会復帰を促進しているかを表す指標になります。

分子 月間在院延べ患者数
分母(年間新入院患者数+年間退院患者数)/2

入院をしたら、平均16日ほどで退院しているね。
無駄のない効果的な治療と、できるだけ短い入院期間の両立を目指しています。

4.転倒・転落発生率

医療現場で起こる転倒・転落事故の多くは、医療従事者が不在の時に発生しています。運動機能低下や健康障害、認知症や環境の変化、薬の副作用など原因も様々です。

分子 入院患者に発生した転倒・転落件数
分母 入院患者延べ数

患者個々で予防計画を立てて実践したり、カンファレンスなどで情報を共有しているよ。
医療安全委員会を設置し、事故発生の再発防止にも取り組んでいます。

5.転倒・転落による損傷発生率

転倒・転落の指標は、発生率と損傷率の両者を評価することに意味があります。発生率が少なくてもその中で損傷率が多い事例を分析したり、発生率を少なくすることで損傷率がどれだけ減ったかなど、比較をしながら検討をします。

分子 入院患者に発生した転倒・転落件数
分母 入院患者延べ数

*インシデント・アクシデント影響度分類  (独立行政法人地域医療機能推進機構 医療安全管理指針)

患者さんの転倒・転落事故による負傷は、ケガそのものだけでなく、入院期間が延長することで社会復帰を遅らせ、ADL(日常生活動作)やQOL(生活の質)にまで影響を及ぼすんだ。

6.救急車・ホットライン応需率

救急車の受け入れ要請のうち、実際に受け入れた件数を割合で表したもので、救命医療の機能を測る指標です。

分子 救急車で来院した患者数
分母 救急車受け入れ要請人数

応需率の向上は救急部門だけでなく、入院を受け入れる病棟の体制や各診療科、内外部の職員などの協力から成り立っているんだ。
できるだけ多くの救急患者を受け入れられるよう、みんなで日々努めているよ。

7.服薬管理指導率

薬剤の管理指導を行い薬物治療への理解を深めることで、薬を服用することへの不安軽減に努めています。
患者さんが自分の病気についてきちんと受け止め、医師の指示に従って積極的に薬を用いた治療を受けられるよう取り組んでいます。

分子 薬剤管理指導を受けた患者数
分母 入院実患者数

医療スタッフが服薬情報を患者さんと共有することで、安心・安全で、効果的な薬物療法の支援につなげているんだね。