診療科・部門案内整形外科(2014年までの内容)

整形外科(2014年までの内容)

整形外科後期臨床研修プログラム紹介

1. 整形外科の位置づけ

 整形外科とは、運動器官を構成するすべての組織、つまり骨、軟骨、筋、靭帯、神経などの疾病・外傷を対象とし、その病態の解明と治療法の開発および診療を行う専門領域です。その対象は脊椎(脊柱)・脊髄、骨盤、上肢(肩、肘、手、手指)、下肢(股、膝、足、足指)など広範囲に及びます。 新生児、小児、学童から成人、高齢者まで全ての年齢層が対象になり、その内容は多様で治療の必要な患者数が極めて多いのが整形外科の特徴です。

 近年健康増進習慣の広まりや社会の高齢化などの変化に伴い、骨・関節・脊椎における外傷やスポーツ疾患、変性疾患は増加傾向にあり、当院整形外科に期待されるところも非常に大きいものがあります。

 当院でも、整形外科は新患数、外来患者数、入院患者数、手術件数など各診療科の中でも多く、社会的需要の多い科の一つです。今後、更に 高齢社会の加速、スポーツ障害や外傷等の増加ならびに労働災害や交通事故の多発に伴って需要は一層高まると考えられます。国民の生涯を通じて豊かで安心できる生活をサポートする重要な診療科です。

 当医療生協・当院でもこのような観点から、病院基幹科として重要な位置づけをしています。

2.整形外科後期臨床研修プログラム

 卒後3年目以降の整形外科後期臨床研修プログラムでは、上述した整形外科疾患に適切に対応できる基本的な知識と、診断・治療技術を習得すること、加えて4年間の整形外科研修の後に「整形外科専門医」取得を目標としています。

 当院整形外科は複数の整形外科専門医を有し各施設基準の要件を満たした日本整形外科学会専門医制度規則第8条を満たした日本整形外科学会専門医制度研修施設認定を受けています。

 整形外科全般について一定のレベルになるまでは総合的な整形外科研修を行うのが一般的で、整形外科の基本手技を獲得するのに重要な骨折・脱臼などの外傷に関しては、この後期研修期間に積極的に症例を持ち習得することが重要です。当院は都市部である名古屋医療圏の第二次救急医療機関の救急指定病院であり、症例は非常に豊富です。

 当院では整形外科外来で外来単位を各自持ち診療にあたり、経験と学習・指導により外来患者の治療方針を決定する力量を獲得していきます。研修期間中は各自の状況にもよりますが、外来で担当した全症例を整形外科医師スタッフ全員が参加する毎週の定期的なカンファレンスで検討・指導を行う体制がとられています。

 整形外科病棟では、入院患者を主治医として担当し、担当患者の手術に参加し、整形外科手術治療の流れをつかみ一定の手技の獲得をめざします。習熟の程度と手術の難易度によって、可能な限り実際の術者として手術に参加してもらうように配慮しています。病棟でも担当している全症例を整形外科医師スタッフ全員が参加する毎週の定期的なカンファレンスで検討・指導を行う体制がとられています。

 この最初の2~3年間に整形外科医の基礎が確立するように、一人でも多くの患者を受け持ち、1例でも多くの治療に参加するという態度で研修を行えば、一人前の整形外科医への道が開けるでしょう。

 尚、当院での身分としては初期臨床研修医と同様に、当院の正式職員としての採用となります。

3. 後期臨床研修プログラム以降

 整形外科診療の中にはいくつかのサブスペシャリティーがあり、脊椎・関節・スポーツ疾患・手の外科・骨軟部腫瘍・関節リウマチ・外傷などその分野は多岐にわたります。

 後期臨床研修プログラム修了後、整形外科全般について一定のレベルに達したと判断された場合には、整形外科の中の専門性(脊椎・肩関節・股関節・膝関節・スポーツ・関節リウマチなど)のある分野について、さらに研修することになります。

 特に市中病院である当院では、いわゆるcommon diseaseである脊椎変性疾患・関節変性疾患・スポーツ障害・関節リウマチ等に対する要求が強くこの分野の担い手が求められています。

4.研究について

 医療は行った治療の成績を評価して将来につながるようにする事が大切です。経験主義やドグマテイズムに陥らない科学的な視点をもつことは臨床家としても非常に重要です。この意味で、研修期間中に経験した症例を研究会で報告したり、一定の治療法の成績を検討して学会に報告する「臨床研究」 には積極的に参加することを勧めています。

5.整形外科専門医取得

 日本整形外科学会認定整形外科専門医は、日本整形外科学会会員となり日本整形外科学会の認定施設で臨床研修6年完了後、受験資格が得られます。
 卒後初期研修期間2年間は日本整形外科学会に入会していなくても必要研修期間として申請することができます。したがって、初期研修終了後、後期研修プログ ラムに参加し、同時に日本整形外科学会に入会すれば、4年後には整形外科専門医の受験資格が得られます。

6.整形外科専門医取得後の生涯研修

 後期研修終了後、引き続き各人の希望の元に、生涯研修を行います。当院は地域住民が支える医療生協の病院であり、地域医療の担い手として大きな期待がされます。外傷や疾患をきっちりと治療するためには専門医取得後も研修や研究を継続していく必要があります。当院では地域の多くの患者さんが整形外科の治療を受けています。これらの患者さんをきっちりと治していくのが地域医療です。後輩の指導はもちろんしていかねばなりません。

 さらに、日本整形外科学会が認定しているサブスペシャリティの専門医として

  • 日本整形外科学会認定リウマチ医
  • 日本整形外科学会認定スポーツ医
  • 日本整形外科学会認定脊椎脊髄病医
  • 日本整形外科学会脊椎内視鏡下手術・技術認定医
  • 日本整形外科学会認定運動器リハビリテーション医

があります。

 その他関連する学会・医師会等資格として下記のような資格があり、経験と学習を積みながら取得を目指すことが可能です。

  • 日本リウマチ学会リウマチ専門医
  • 日本リハビリテーション医学会リハビリテーション科専門医
  • 日本リハビリテーション医学会認定臨床医
  • 日本医師会認定健康スポーツ医
  • 日本医師会認定産業医
  • 日本体育協会公認スポーツドクター
  • ICD制度協議会認定インフェクションコントロールドクター

整形外科後期臨床研修プログラム

目的

 医師国家試験合格後の2年間の卒後臨床研修を修了した研修医を主な対象(当院での2年間の卒後臨床研修修了者も当然対象です)に、対象者が整形外科の専門的な知識と技能を備えるとともにプライマリケアに対処し得る能力を修得することに加え、日本整形外科学会の整形外科専門医等の受験資格を得ることを目的とします。

特徴

 整形外科指導医を含む整形外科医師スタッフの指導の下、整形外科外来診察・整形外科手術・整形外科救急医療を実践し、日本整形外科学会整形外科専門医資格を得るために必要な経験と実績を積みます。

年度別診療実績

年度20062007200820092010201120122013
手術実績(合計件数)322370330304297292293252
─ 骨折・外傷145175158139115128156137
─ 脊椎253231263428143
 人工関節1314101838313541
 人工骨頭1743193236273527
 関節鏡・ACL59565233
 その他117971078379765041
一日平均入院患者数(人)52.951.540.242.439.241.343.641.2
外来一日平均延患者数(人)212.9198.9199.7195.4191.6197.1185.8157.0
外科系ER年間利用患者数(人)45604539420942443819340833893141
救急車搬入件数(病院全体)29273596354636383734347736353273
整形外科手術件数推移
主な術式別手術件数推移

整形外科学術活動(2007/4~2014/12)

論文
Quadriceps tendon rupture in a tennis playerMinerva Orthop Traumatol 2008木村
Anticoagulation therapy with heparin and warfarin in total knee arthroplastyClinical and Applied Thrombosis/Hemostasis2009木村
大腿骨顆部冠状骨折(Hoffa骨折)に対して観血的整復内固定術を施行した1例中部整災誌 57:1365-13662014 宮澤
全国学会発表
膝伸展機構損傷の一例第44回日本リハビリテーション医学会学術集会2007/6 木村
大腿骨転子部骨折手術例における2006.4診療報酬改訂の影響第44回日本リハビリテーション医学会学術集会2007/6 木村
閉経後骨粗鬆症リセドロネート投与患者における骨代謝マーカーの検討第10回日本骨粗鬆症学会2008/10 木村
骨量減少・骨粗鬆症患者ucOC高値例に対するメナテトレノン製剤投与第23回日本臨床リウマチ学会総会2008/11 木村
ビタミンK2製剤投与を行ったucOC高値閉経後骨粗鬆症・骨量減少患者>第53回日本リウマチ学会総会学術集会2009/4 木村
アレンドロネート投与BMD低下例に対するリセドロネート投与の検討第54回日本リウマチ学会総会学術集会2010/4 木村
高齢者大腿骨近位部骨折手術例における嚥下障害スクリーニングの経験第47日本リハビリテーション医学会学術集会2010/5 木村
女子柔道選手に発症したExertional Ruabdmyolysisの一例日本関節鏡・膝・スポーツ整形外科学会学術集会2010/7 木村
Teriparatide連日皮下注射治療開始の障害第56回日本リウマチ学会総会学術集会2012/4 木村
閉経後骨粗鬆症患者に対するビスフォスフォネート製剤治療後のteriparatide投与によるucOC、BMDの検 討第56回日本リウマチ学会総会学術集会2012/4 木村
人工膝関節置換術術後患者におけるedoxaban投与後の腎・肝機能異常、出血性事象の検討第57回日本リウマチ学会総会学術集会2013/4 木村
人工膝関節置換術術後患者におけるedoxabanの抗凝固作用の検討第58回日本リウマチ学会総会学術集会2014/4 木村
地方学会発表
CHS手術法における骨補填財挿入機器の試用第214回整形外科集談会東海地方会2008/12 宮澤
Gender Solution NexGenフェモラルコンポーネントの使用経験第22回中部リウマチ学会学術集会2010/9 木村
人工股関節置換術周術期にIVCフィルターにて血栓が捕捉された1例第22回中部リウマチ学会学術集会2010/9 木村
生物学的製剤投与前検査を契機に診断されたメトトレキセート関連リンパ増殖性疾患の1例第24回中部リウマチ学会学術集会2012/9 鳥居
大腿骨顆部冠状骨折(Hoffa骨折)に対して観血的整復内固定術を施行した1例第122回中部日本整形外科災害外科学会2014/4 宮澤

施設認定

  • 日本整形外科学会専門医制度に基づく研修施設(日本整形外科学会専門医制度規則第8条該当施設)
  • 日本リウマチ学会教育施設

プログラム指導者

森谷 光夫 1971年 名古屋大学卒 名誉院長
日本整形外科学会専門医
日本リウマチ学会専門医

木村 和正 1987年 愛媛大学卒 副院長・整形外科部長
日本整形外科学会専門医
日本整形外科学会認定スポーツ医
日本整形外科学会認定運動器リハビリテーション医
日本体育協会公認スポーツドクター
日本医師会認定健康スポーツ医
日本医師会認定産業医
日本リウマチ学会リウマチ指導医
日本リウマチ学会リウマチ専門医
日本リハビリテーション医学会リハビリテーション科専門医
ICD制度協議会認定インフェクションコントロールドクター

宮澤 邦彦 2005年 名古屋大学卒 整形外科医長
日本整形外科学会専門医

永田 美帆 2007年 東海大学卒 整形外科医師 

一般目標

 2年間の卒後臨床研修で修得すべき医師として必要な一般的事項(一般目標、基本的診察法、基本的検査法、基本的治療法、基本的手技、緊急処置法、末期医療、患者家族との関係、医療の社会的側面、社会保障制度と医療、医療チーム、文書記録、診療計画と治療・評価)を修得していることを前提に、整形外科医として必要な事項を修得することを目標とします。

行動目標

  1. 運動器の基礎知識(骨・軟骨・関節、神経・筋・腱・脈管)
  2. 関連領域の基礎知識(病理学、微生物学、免疫学、遺伝学、運動学、バイオメカニクス・材料力学、放射線医学、バイオマテリアル)
  3. 整形外科的検査法(X線検査、造影検査:関節造影・脊髄造影・血管造影など、CTスキャン、MRI、超音波検査、放射性同位元素 検査:シンチグラフィー等、関節鏡検査、骨密度測定等)
  4. 整形外科的診断学(骨・関節の診察、神経・筋の診察、日整会各種機能評価判定基準)
  5. 整形外科的治療学総論
    保存的治療:薬物療法、固定法、各種注射法、牽引療法、装具療法、理学療法、高気圧酸素治療
    手術的治療:麻酔・全身管理、術前準備、骨手術(骨移植術を含む)、筋・腱・靭帯手術、脊椎・脊髄手術、神経手術、形成学的皮膚手 術、四肢切断術、組織移植と保存法、術前・術後管理等
  6. 整形外科的外傷学
    外傷総論:救急外傷、骨・関節の外傷、神経・筋・腱・靭帯の外傷、手の外傷、スポーツ外傷・障害等
    外傷各論:
    脊椎・胸郭
    脊椎・脊髄腫瘍、肋骨・胸骨骨折
    上肢帯・上肢
    肩甲骨骨折、鎖骨骨折、肩鎖・胸鎖関節部骨折・脱臼、肩関節脱臼・脱臼骨折、肩腱板損傷、上腕骨頚部骨折、上腕 骨骨幹部骨折、肘周辺骨折・脱臼、前腕骨骨折、手部の骨折・脱臼、手指の腱・靭帯損傷等
    下肢帯・下肢
    骨盤骨折、股関節周辺骨折・脱臼、大腿骨頚部・転子部骨折、大腿骨骨幹部骨折、膝周辺骨折・脱臼、膝蓋骨脱臼、 膝関節の靭帯損傷、半月損傷、下腿骨骨折、足関節部の脱臼・骨折、足部の脱臼・骨折、足関節・足部の靭帯損傷
  7. 整形外科的疾患の診断と治療
    退行性骨・関節疾患:変形性関節症、変形性脊椎症、脊柱靭帯骨化症、骨粗鬆症
    神経・筋疾患:末梢神経麻痺、絞扼性神経障害等
    骨壊死・骨端骨化障害:骨端症、無腐性骨壊死、離断性骨軟骨炎
    骨・軟部腫瘍、類似疾患:骨腫瘍(良性・悪性)、軟部腫瘍(良性・悪性)、腫瘍類似疾患、滑膜性骨軟骨腫症など、転移性腫瘍
    感染症(化膿症、結核性等):骨・関節、軟部組織
    その他 部位別疾患:頚部疾患 筋性斜頚、胸郭出口症候群
    脊柱・脊髄 脊柱変形、脊髄腫瘍、脊髄症、脊椎症、リウマチ性脊椎炎またはリウマチ頚椎、椎間板ヘルニア(椎間板 症)、脊椎分離・すべり症
    上肢帯・上肢 反復性肩関節脱臼、動揺肩、肩腱板損傷、外反肘・内反肘
     リウマチ手、後天性変形等
    下肢帯・下肢 大腿骨頭すべり症、膝蓋骨(亜)脱臼、内反膝・外反膝、リウマチ膝、外反母趾、リウマチ足等
  8. 整形外科リハビリテーション
    障害の診断(測定・評価)
    治療目標の設定
    治療手段 理学療法、運動療法、作業療法、義肢・装具その他の自助具、医療ソーシャルワーク
    障害認定 労災、身障者、交通災害、年金
    各論 術後療法、切断者リハビリテーション等
  9. 整形外科における産業医としての役割
  10. 整形外科専門医としての資格 文書記録、学会発表の仕方、医学論文の書き方

附記:

  1. 日本整形外科学会会員になるためには、2年間の卒後臨床研修期間中においても日本整形外科学会への入会は可能です。この期間は正会員の1/3程度の年会費で会員のほぼ全ての権利が得られます。卒後臨床研修開始時から入会した場合、卒後臨床研修2年及び整形外科基礎研修(前期専門研修)以降4年の計6年で専門医受験資 格の研修期間を満足することが可能です。詳細はhttps://www.joa.or.jp/を参照するか、当院整形外科医師スタッフ・プログラム指導者に相談してください。
  2. 日本整形外科学会整形外科専門医の資格を取得するためには、整形外科の研修が卒後臨床研修期間を含め6年間修了し、期間中に主発表者として1編以上の論文・主発表者として1回以上の学術集会での発表等の要件を満たすと専門医試験の受験資格が発生します。当院整形外科は日本整形外科学会専門医制度に基づく研修施設(日本整形外科学会専門医 制度規則第8条該当施設)であり、当院整形外科専門研修中に受験資格を得ることが可能で、面接と筆記試験の合格により整形外科専門医を標榜することが可能になります。詳細に関しては、当院整形外科専門研修開始後に当院整形外科医師スタッフに相談してください。専門医の資格を取得した後にsubspecialityを研鑽し、日本整形外科学会認定スポーツ医、認定リウマチ医等の資格を取得することが可能です。 その他の学会専門医等の資格(日本リウマチ学会専門医、日本医師会認定健康スポーツ医、日本体育協会公認スポーツドクター、ICD制度協議会インフェクションコントロールドクター等)の資格取得等に関しても、当院整形外科専門研修開始後に当院整形外科医師スタッフ・プログラム指導者に相談してください。
  3. 2009年度整形外科基礎研修(整形外科前期専門研修)中医師の週間スケジュールの概略は下記の通りです。
    • 新患外来    1単位
    • 再診外来    2~3単位
    • 手術・検査等  5単位~
    • カンファレンス(外来カンファレンス・病棟カンファレンス・術前後カンファレンス・リハビリカンファレンス)
  4. 整形外科基礎研修修了以降は、当院での整形外科基礎研修(整形外科前期専門研修)終了後は、当院・他の医療機関における整形外科中期専門研修を経て、 generality + subspecialityを備えた当院の臨床医として活躍される場が開けることになるでしょう。ぜひ多くの皆さんが当院整形 外科の基礎研修(前期専門研修)医として、そしてスタッフとして参加されることを希望いたします。

当院整形外科基礎研修(前期専門研修)を希望される方は積極的に下記宛ご連絡ください。

協立総合病院 医局事務

整形外科医師スタッフから医学生の皆さんへ

森谷 光夫 1971年 名古屋大学卒

整形外科 森谷 光夫医師

所属学会
日本整形外科学会
日本リウマチ学会

専門医・認定医等取得資格
日本整形外科学会整形外科専門医
日本リウマチ学会リウマチ専門医
日本医師会認定健康スポーツ医


 卒後研修・整形外科後期研修医として、多くの皆さんの参加を期待しています!

 今日の医学・医療の発展は目覚しいものがあります。しかしその反面、さらには急速にすすむ高齢社会の中で、”生と死”など生命倫理をめぐる問題、そして医療のあるべき姿をめぐって多くの論議が行われています。こうした中で医師もすぐれた医療技術をもっているだけでなく、すぐれた社会人としての医療人であることが求められています。この点で医学部卒業後の初期研修、その後の後期ー専門研修をどのように行うかは極めて重要だといえるでしょう。

 ぜひ多くの皆さんが当病院の初期研修医として、そして整形外科後期研修医として、そしてスタッフとして参加されることを期待しています。

木村 和正 副院長・整形外科部長 1987年 愛媛大学卒

整形外科 木村 和正医師

所属学会
日本整形外科学会日本リウマチ学会
日本リハビリテーション医学会
日本感染症学会
日本整形外科スポーツ医学会
日本関節鏡・膝・スポーツ整形外科学会(JOSKAS)

専門医・認定医等取得資格
日本整形外科学会整形外科専門医
日本整形外科学会認定スポーツ医
日本整形外科学会認定運動器リハビリテーション医
日本リウマチ学会リウマチ指導医
日本リウマチ学会リウマチ専門医
日本リハビリテーション医学会リハビリテーション科専門医
日本医師会認定健康スポーツ医
日本体育協会公認スポーツドクター
日本医師会認定産業医
ICD制度協議会認定インフェクションコントロールドクター
医師臨床研修指導医講習会修了


 手術分野では、主に変形性関節症や関節リウマチに対する人工股関節・人工膝関節置換術などの人工関節置換術や、膝関節の関節鏡視下半 月・靭帯損傷を担当しています。人工股関節置換術ではセラミック骨頭を導入しより安定しより耐久性のある人工関節置換術を目指して奮闘しています。人工膝 関節置換術ではMIS手術機器の利用によりより低侵襲で確実な手術を心がけています。人工関節置換術では高齢者のADLの目ざましい改善がみられ、それま で難しかった旅行などの報告を笑顔でしてくれる高齢者のお話を外来で聞かせて頂く際に最も大きな喜びを感じています。

 また、生活習慣病ともいえる骨粗鬆症に対する診断・薬物療法にも積極的に取り組んでおりこの分野での学術発表も重ねています。地域での 骨粗鬆症の予防・治療に積極的に取り組むことにより、より健康な生活を長く継続できるように力を注いでいこうと思っています。

 関節リウマチに関してはこの数年の抗TNF製剤を中心とした薬物療法の進歩は目覚しく安全性に十分配慮し内科医師の協力やバックアップ を得ながら進めています。

 スポーツ障害・外傷に関しては各部位の疲労骨折や軟部組織炎症を含むスポーツ障害の診断・治療に加え、半月損傷に対する鏡視下手術にも積極的に関わっています。スポーツを愛好する小中高大の学生の他、生涯スポーツとして楽しまれているア スリートが障害を乗り越え競技に復帰する姿をみることも喜びです。また愛知県体育協会スポーツドクター協議会会員としてナショナルチームの試合での医事サポートにも取り組んでいます。今後も一流スポーツ選手のみならず、学校スポーツやスポーツ愛好家に対する啓蒙や予防活動などの取り組みも行いたいと考えて います。

 当院は地域住民が支える医療生協の病院で、整形外科に対する期待も非常に大きなものがあります。

 整形外科後期研修プログラムでも、当院初期臨床研修プログラムの原則(課題を与えられる学習より、自己の経験を振り返り整理し次の課題をみつけることができる自己指示型学習者になるような指導や、貴重な経験を積むために重要な主治医制・権限の委譲)を継続しています。

 また整形外科後期研修プログラム1年目、2年目、3年目と、これから後期研修プログラムに参加される皆さんと世代の近い兄・姉貴分の先生が揃っている当科の環境は、教えられた人が次に後輩に教える側に回る「屋根瓦方式」の機能にも重要で、先生方を温かく迎えることができるでしょう。

 また、後期研修プログラムも初期研修プログラムと同様に外来・病棟・手術室・リハビリ部門など多くの他職種の協同の取り組みが重要で、後述する各部門のスタッフも先生方の整形外科後期研修プログラムへの参加を心待ちにしています。

 先生方の参加をお待ちしています。

宮澤 邦彦  整形外科医長 2005年 名古屋大学卒

整形外科 宮澤 邦彦医師

所属学会
日本整形外科学会
日本リウマチ学会

専門医・認定医等取得資格
日本整形外科学会整形外科専門医
医師臨床研修指導医講習会修了


 整形外科全体的に明るい雰囲気で仕事をさせていただいています。

 整形外科の魅力のひとつはスタッフが一丸となって治療に当たる点だと思っています。自分の先輩がそうであるように、自分も後輩と一緒に なって患者様の治療に参加できる医師でありたいと思っています。今後はまず整形外科専門医を目指していきたいと思っています。

 プライベートとしては院内の医師や看護師、リハビリスタッフとフットサルをしています。

 目標としては院内で大会ができるくらいメンバーを増やしたいと思っています。

 興味のある方は是非、お願いします!!

永田 美帆  整形外科医員 2007年 東海大学卒

整形外科 永田 美帆医師

医師臨床研修指導医講習会修了

所属学会
日本整形外科学会


 私は研修医の時からこの病院にお世話になり、今年の4月からこの整形に入局しました。整形は専門的な分野なので、最初は毎日が新しいこ とばかりでアタフタな毎日でしたが、やっと慣れてきたところです。午前中は外来、午後は手術、空いた枠に検査、病棟とコツコツこなしています。

 当院は外来に重点をおいていて、外来患者数もこの中小病院規模では名古屋でも上位に入る数です。窓口が広いということは整形的な commom deseaseに多数経験できますし、外傷、手術症例も然りです。私は入局数日で大腿骨転子部骨折の第1症例目の執刀をさせていただきました。

 私が整形を選択したのは、高齢者や地域に密着した必須の科であること、もともと性格的に考えるより行動してしまうタイプで手技がやりた かったこと、そして整形の先輩先生達の雰囲気がよかったことが入局の決め手でした。若手の上級医の先生がすぐコンサルトできる距離にいてくださるという安 心もあります。半年たちましたが、まだまだ先輩たちにご迷惑をかけっぱなしです。

 みなさんも選択する科、病院などでいろいろ迷われると思いますが、実際の雰囲気に直接触れて検討されるといいと思います。ぜひ、一度遊 びにいらしてください。

整形外科関連各部署より医学生のみなさんへ

 後期研修プログラムも初期研修プログラムと同様に外来・病棟・手術室・リハビリ部門など多くの他職種の協同の取り組みが重要で、各部門のスタッフも先生方の整形外科後期研修プログラムへの参加を心待ちにしています。

整形外科外来スタッフ

整形外科スタッフ

<協立総合病院 整形に行こう!>
セ)せいいっぱいのおもてなしをします。
イ)医師からは、細やかな指導がうけられます。
ケ)経験豊かな看護師が多く、医師とともにがんばって、患者様対応をしています。
イ)胃丈夫な医師が多く、”おかし”大好きです。外来にはいつもたべものがあふれています。
ガ)がんばって、毎日スタッフ皆、協力しあいながら、患者様対応をしています。
イ)イケメン?の医師の指導がうけられます。
ラ)来年度、是非、整形外来にきて下さい!
イ)いやし系の音楽を午後の外来では、流してますよ!

整形外科病棟スタッフ

整形外科スタッフ

 整形外科病棟は高齢者が多い病棟ですが、とても明るく活気があります。

 主に骨折での入院が多く、入院した時は全く動けなかった患者さんが、手術やリハビリなどにより、少しずつ動けるようになっていく姿を見 ることはとても励みになり、やりがいのある分野だと思います。

 また患者さんの方針を決めていく時には他職種との協力が必要ですが、当院はスタッフ間の仲がとても良く、コミュニケーションが取りやす い為、仕事を進めやすいと思いますよ!

 スタッフ同士、言いたいことも言い合えて、いいコミュニケーションが取れていると思います。

 自分らしさを生かした仕事が、ここならできると思いますよ!

 ぜひ整形外科で一緒に働きませんか?

 男性看護師もいますし、女性でも男性でも問題なく働けます。

 職員一同、みなさんと一緒に働ける事を楽しみにしています。ぜひ来て下さ~い☆

手術室スタッフ

整形外科手術室スタッフ

 研修医はとても大変だと思いますが、整形の研修は大工さんみたいな機械が沢山で「トンチンカンチン」と音を鳴らしながら手術を行ってい ます。

 最初は、みて「ビックリ」するかもしれませんが、とても楽しい研修になると思います。

 数年後、もしかしたら自分が整形のDrになり大工仕事をやっているかもしれませんね!

 整形のDr達は親切で、とても優しく楽しいDrなので安心して研修に来てください。

 オペ室は、中を見る機会もなく、また特殊な所です。想像がつかないと思いますが・・・いろいろな発見もたくさんあるので楽しいです。是 非来てください。待っています。

リハビリテーション部門スタッフ

整形外科リハビリテーションスタッフ

 当、リハビリ室は現在、PT7名(内産休1名)、OT4名、ST2名の計13名にて日々の業務にあたっております。日常業務の遂行はもちろんですが、集団、及び個人での技術、経験を温めて訓練に汎化出来る様、よい意味で好奇心をもって(失わずに・・)日々の業務を遂行しています。

 まだまだ未熟な集団で、方針や様々なシステムは部内外のよい情報に耳を傾け、ひとつずつ作っていっております。整形外科部門とは1/Wカンファレンスに時間を持ち、患者樣の現状と方針の確認をしています。不明な点は直ぐに各医師に問い合わせが出来る環境下にて患者樣のよりより方向性を導けるよう連携しております。病院(急性期)~老健(維持期慢性期)を見据えたスタッフの技量向上をはかっております。

 まだ青々しい集団ですが新たな医師の方の参加を首を長くして待っております。