診療科・部門案内がん薬物療法(外来化学療法)

がん薬物療法(外来化学療法)

1.外来化学療法室

2023年(令和5年)10月に4床で開設しています。外来通院しながら、化学療法を受けることができる専用の部屋です。化学療法を初めて受けられる時は入院が必要になりますが、1日で終了する治療であれば2回目以降は外来化学療法室で通院治療が可能になります。きめ細やかな看護の提供と安心・安全な治療ができるように、各科主治医や薬剤師と連携し取り組んでいきます。

2.診療体制

  • 専任の医師、看護師又は薬剤師が院内に常時1名以上配置され、患者様から電話等による緊急の相談等に24時間対応できる連絡体制が整備されています。
  • 急変などの緊急時は当該患者様が入院できる体制が確保されています。
  • 実施される化学療法の治療内容の妥当性を評価し、承認する委員会を開催しています。

3.外来化学療法の流れ

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採血は点滴をしない方の腕でお願いします。
採尿は指定されたお手洗いへお願いします。
すべての検査結果が出るまで60分程度かかります。

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血圧・脈拍、体重測定はご自身で行い、スタッフに数値を教えてください。
自宅での様子・副作用など尋ね、体温・酸素飽和度を測定します。
案内があるまで各科外来でお待ち下さい。

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化学療法実施となりましたら、看護師が点滴用の針刺しと治療中の管理を行います。
化学療法薬の調製は30~90分程度かかります。
点滴が終了後、体調確認をして抜針し帰宅となります。
飲水・食事(香りが強くないもの)は治療室で摂取できます。ご持参ください。
テレビがないため、化療室内のみWi-Fiが使えます。スマートフォンやタブレットなど持参されたら使用できます。専用イヤホンはご自身で準備お願いします。

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4.緊急連絡

  • 症状でお困りの際はまず電話連絡をしてください。
  • 当院は休日・夜間を問わず24時間体制で救急医療をおこなっています。
  • 治療期間中の38℃を超える発熱、頻回な腹痛や下痢・嘔吐など副作用症状や使用している機材でお困りのことがありましたら電話相談ください。
  • 電話の際、診察券のID番号とお名前、化学療法中でどのような症状かお伝えください。
  • 電話相談対応は、下記の通りです

各科 平日:8:30-17:00  土曜:8:30-12:30

※上記以外の時間帯、日曜・祝日は、救急外来の対応となります。

5.治療をしながらお仕事をされている方へ

  • がんと診断されて「仕事はもう続けられないのではないか」と退職を考えてしますかもしれませんが、治療をしながら仕事を続けることもできます。
  • まずは、今後の治療スケジュールと仕事を続けられるかの見通しを主治医に確認しましょう。
  • 仕事と治療の両立は大変なことかもしれませんが、治療をしながら仕事を続ける方も増えています。経済的なことだけではなく社会とのつながりは大切なものです。
  • 治療中の症状や仕事との両立のことなどお困りのことがありましたら外来化学療法看護師、もしくはサポートセンターにご相談ください。

6.がんの治療と生殖機能への影響について

 妊孕性(にんようせい)とは「妊娠するための力」のことをいいます。がん治療では、それらの妊娠に関わる臓器にがんができた場合だけでなく、生殖機能に影響してしまい、妊娠するための力が弱まったり、失われたりすることがあります。

 将来自分の子供をもつ可能性を残すための方法の一つとして、卵子や精子、胚(受精卵)を凍結保存する妊孕性温存という選択肢もあります。まずはがん治療を受けることが大前提ですので、必ずしも希望通りにならない場合もありますが、将来の子供をもつことを望むのか、治療前に考えてみることも大切です。妊孕性について主治医に聞いてみましょう。

※がん情報サービス 妊孕性 癌治療と生殖機能への影響について 一部引用

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